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本文見本
アデノウイルス感染症 Adenovirus Infections
臨床症状(Clinical Manifestations)
上気道感染症の徴候として、感冒、滲出性咽頭炎、扁桃炎、中耳炎、咽頭結膜熱の症状を伴う。致死的で播種性の感染、すなわち重症肺炎や髄膜炎、そして脳炎が、特に乳幼児や免疫抑制状態にある者にしばしば発生する。アデノウイルスは、ときに急性出血性の結膜炎を起こす場合があり、百日咳様の症状や、クループ、細気管支炎、出血性膀胱炎の原因となりうる。数種類の血清型におけるアデノウイルスは、胃腸炎を引き起こす。
病因(Etiology)
少なくとも51種の異なった血清型をもつDNAウイルスで、6種類の種(AからF)に分類される。いくつかの血清型(5型と7型)におけるアデノウイルスは主として、呼吸器疾患に関連し、他に胃腸炎に関連している血清型(31型、40型、41型)がある。
疫学(Epidemiology)
ヒトからヒトの接触、微小水滴(エアロゾル)、媒介物(fomites)(アデノウイルスは環境中で安定している)を介して気道分泌物によって伝播される。流行性角結膜炎はしばしば眼科外来における院内感染に関連している。腸管系アデノウイルス株は糞口感染経路によって伝播される。腸管感染症は年間を通して起こるが、主に4歳以下の小児に発生する。
潜伏期間(Incubation Period)
呼吸器感染症は2~14日、胃腸炎は3~10日。
検査(Diagnostic Tests)
呼吸器疾患に関連したアデノウイルスは、咽頭や眼の分泌物からのウイルス分離である。腸管アデノウイルスである40型と41型は、通常、標準的な細胞培養では分離できないため、特に免疫学的な手法が有用である。
治療(Treatment)
対症療法。
ISBN978-4-88924-205-8
2010年6月10日発行
初版 B5判 433頁・オールカラー
編集 米国小児科学会
監修 岡部信彦
(国立感染症研究所・感染症情報センター長)