腸内細菌を正しく理解する
ー入門・基礎編−

  「『腸内細菌を理解すること』は同時に『人体そのものを理解する』ことになる」。基礎・臨床医学、微生物学、薬学の専門家が執筆した、臨床につながる腸内細菌学の入門書籍です。
  必要不可欠な基礎的知識を網羅したうえで、疾患と腸内細菌のかかわりについても最新の研究から解き明かしていきます。栄養との関係、プロバイオティクスとプレバイオティクスなど、近年多数の情報が発信され整理しづらい分野についても、たしかな根拠に基づく知見をご提供します。
  医学生から臨床医まで、腸内細菌についてたしかな知識を得たい方におすすめの1冊です。

▼ 序文(クリックで表示)


定価:5,830円(本体5,300円+税)
判型:B5/ページ数:264/ISBN:978-4-88924-275-1/発行日:2021年4月/初版






目 次
はじめに
第1章 腸内細菌研究の歴史と発展
 1.微生物の発見
 2.顕微鏡観察法の発展
 3.ルイ・パスツール
 4.ロベルト・コッホ
 5.北里柴三郎
 6.エリー・メチニコフとプロバイオティクス概念の構築
 7.ISAPPと現在のプロバイオティクスの理解
 8.培養法の進歩
 9.分子微生物学的な解析方法の進展
 10.広いダイナミックレンジを有する腸内細菌叢を精度よく解析する方法:定量的RT-PCR法
 11.動物実験モデル
 12.腸内細菌の代謝能
 13.コロナイゼーションレジスタンスと便微生物移植

第2章 腸内細菌の分類と働き
 1.腸内細菌の分類法
 2.腸内細菌の命名
 3.ヒト腸内細菌叢を構成する細菌
 4.代表的な腸内細菌とその機能的特徴
 5.ヒト腸内の真核生物(Eukarya)
 コラム

第3章 腸内細菌叢の基礎分野における技術
 1.腸内細菌の特徴と培養法
 2.腸内細菌叢の遺伝子解析
 3.腸内細菌叢関連代謝産物の解析
 4.腸内細菌叢関連解析の委託
 コラム

第4章 腸内細菌の成り立ちと成長
 1.分娩様式が及ぼす腸内細菌叢組成への影響
 2.新生児の腸上皮と腸内細菌
 3.母乳
 4.早産
 5.離乳
 6.まとめ
 コラム

第5章 腸内細菌叢と疾患
Ⅰ.腸内細菌叢のバランス異常がもたらすもの
Ⅱ.近年増加した現代の病気と腸内細菌叢との関連
 1.肥満・生活習慣病
 2.炎症性腸疾患
 3.大腸がん
 4.アレルギー性疾患
 5.関節リウマチ
 6.多発性硬化症
 7.筋委縮性側索硬化症
 8.自閉スペクトラム症
Ⅲ.どのような腸内細菌叢が理想なのか?

第6章 栄養学(食事)と腸内細菌
Ⅰ.乳幼児期の腸内細菌叢の移り変わり
Ⅱ.食とヒトの腸内細菌叢の経時的な関連
 1.レジスタントスターチ
 2.食物繊維
 3.難消化性オリゴ糖
 4.食事性脂質
 5.食事性タンパク質
Ⅲ.食と腸内細菌と健康
 1.腸内細菌叢の恒常性
 2.食事や栄養が腸内細菌叢構成に影響を与えるか:世界のさまざまな地域におけるコホート研究
 3.食物因子、特に食物繊維類の特徴的な作用
 4.ディスバイオーシス(dysbiosis)と代謝性内毒素血症
 5.腸内細菌叢と健康に関する今後の研究のポイント

第7章 プロバイオティクスとプレバイオティクスの登場と研究
Ⅰ.プロバイオティクスについて
 1.プロバイオティクス製品の特徴、医療用医薬品または保健機能食品としてのプロバイオティクス製品の違い
 2.ヒトにおいて報告されている多様な有益作用―ヒトにおける臨床応用研究を中心に
 3.プロバイオティクスによる有益作用の作用メカニズム
 4.プロバイオティクス作用に影響を及ぼす因子
Ⅱ.プレバイオティクスについて
 1.食物繊維・FODMAPs・プレバイオティクスの定義
 2.プレバイオティクスの種類
 3.プレバイオティクスの健康への影響
 4.プレバイオティクスの副作用
 5.食物繊維(全粒穀物)とプレバイオティクスの効果の違い
コラム

第8章 プロバイオティクスの臨床応用
はじめに
 ◇メタアナリシスの見方  ◇プロバイオティクスの略語
Ⅰ.プロバイオティクスの有効性が期待できる疾患(エビデンスが既にあるもの)
 1.整腸作用
 2.感染予防
 3.アレルギー
 4.生活習慣病
 5.炎症性腸疾患
 6.腸脳相関
 7.その他
Ⅱ.悪性腫瘍とプロバイオティクス
 1.表層性膀胱がん
 2.大腸がん
 3.乳がん
 4.まとめ
Ⅲ.腸内細菌移植(便微生物移植)の現状と問題点
 1.Clostridioides (Clostridium) difficle感染症
 2.炎症性腸疾患
 3.まとめ
おわりに

Q&A
索引
おわりに
著者一覧(50音順)
監修:永田 智
    (東京女子医科大学医学部 小児科学講座 教授)
   野本 康二
    (東京農業大学生命科学部 分子微生物学科 動物共生
     微生物学研究室 教授)
著者:伊藤 雅洋(北里大学薬学部 微生物学教室)
   大坂 利文(東京女子医科大学医学部 微生物学免疫学講座)
   金 倫基(慶應義塾大学薬学部 創薬研究センター)
   永田 智(東京女子医科大学医学部 小児科学講座)
   野本 康二(東京農業大学生命科学部 分子微生物学科 動物
         共生微生物学研究室)
   柳澤 直子(東京女子医科大学医学部 微生物学免疫学講座)
協力(Q&A)
宮森亜紀子(学校法人北里研究所 北里大学メディカルセンター)